皮膚糸状菌症の原因や治療は?犬の皮膚病その3

病態

皮膚糸状菌という真菌による伝染性感染症であり、人間にも感染する人獣共通感染症です。

原因菌としては

感染した動物やその毛から感染するMicrosporum canis ,M.gypseumや

汚染土壌から感染するTrichophyton mentagrophytesが多い。

症状としては『リングワーム』と呼ばれる円形の赤みやフケと脱毛が多いが、ヨークシャー・テリアでは赤みや痒みがないフケを伴う脱毛症状が見られる場合があります。

原因としては皮膚のバリア機能が低下するような代謝性疾患(甲状腺機能低下症、クッシング症候群)、免疫抑制剤の使用、若齢や高齢での皮膚バリア機能の低下が関与している場合がある。

診断として病変部からの皮膚糸状菌の検出が重要です。

治療

人獣共通感染症なため、動物と生活環境のついてもケアが必要です。

1、動物に対する治療
A,抗真菌薬での全身療法
よく使われる抗真菌薬のイトラコナゾールは肝臓に負担がかかりやすいので注意が必要です。また、空腹時での投与は吸収効率が低いので食事と一緒か食後に飲ませてください。

B,外用療法
患部の毛刈りや抗真菌薬のシャンプーで洗浄や外用薬を使う場合もあります。

2、生活環境の清浄化

感染毛の徹底した除去と次亜塩素酸での消毒。

同居猫などがいる場合はその猫も検査した方が良い。

予後

予後は良好です。

マラセチア皮膚炎の原因や治療は?犬の皮膚病その2

病態

マラセチアとは元々ヒトや動物の皮膚や外耳道表面に生息する微生物叢の1種です。

これが異常に増殖する事で皮膚炎を起こすと考えられています。

悪化因子として犬アトピー性皮膚炎や、皮膚のシワや温度・湿度などの環境の影響も考えられています。

好発犬種としては、ウエスト・ハイランド・ホワイト。テリア、シー・ズー、アメリカン・コッカー・スパニエル、プードル、柴などがいます。

症状としては、皮膚の赤みや痒み、ベタつきが多いです。

診断基準としては明確なものはありませんが

・臨床症状
・皮膚検査で菌体が複数検出される
・抗真菌薬治療での症状改善

などがあてはまれば、可能性が高いです。

治療

1、シャンプー療法
薬用シャンプーをまめに洗ってもらいます。

頻度は、その子の状態によって週3回洗ってもらう場合もあります。

シャンプー後は乾燥しやすいため、保湿剤をしっかり使ってもらいます。

2、消毒薬・抗真菌薬外用

3、抗真菌薬の内服
症状改善後もしばらく飲む場合が多いです。

4、炎症の緩和

5、基礎疾患の治療
基礎疾患としては、アトピー性皮膚炎や脂漏症、甲状腺機能低下症などがある。

予後

常在菌なのでマラセチアのコントロールができると予後は良いですが、再発や慢性化しやすい病気なので、付き合っていく場合も多いです。

深在性膿皮症の原因や治療法は?犬の皮膚病その1

病態

皮膚の細菌感染が原因と言われています。

膿皮症は表在性膿皮症と深在性膿皮症があり、

深在性膿皮症は毛包より深い真皮などに感染が起きたものになります。

原因菌としてはStaphylococcus. pseudintermidiusやProteus spp. やPseudomonas spp.,Escherichia coliが多い。

深在性膿皮症は正常な犬では発症することはなく悪化要因があると言われています。

例えば、ニキビダニ症や皮膚糸状菌症、アレルギー性皮膚炎、薬疹、内分泌疾患、脂漏症、免疫不全などの基礎疾患がある場合や心因性のものもある。

ジャーマン・シェパード・ドックの家族性免疫異常のような

症状としては、毛包に膿瘍が形成され、脱毛や浮腫(むくみ)、暗赤色になったりする。

場所は体重のかかる胴体や趾間、鼻や頬や顎に見られやすい。

 

治療

1、抗菌薬の使用

抗生剤は細菌培養検査・薬剤感受性検査をして効果の期待できる抗生剤を使用します。

2、基礎疾患の治療

難治性の膿皮症の場合は基礎疾患がある可能性があります。

ニキビダニ症や皮膚糸状菌症、アレルギー性皮膚炎、もう方の異常、薬疹、内分泌疾患、脂漏症、免疫不全

3、局所療法

病変が限局的で狭い場合は毛刈りをしてクロルヘキシジンなどの消毒薬や、抗生剤の外用薬も使用する場合がある。

予後

原因の治療で良化は期待できるが、完全に治癒することは困難な場合が多いです。

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